ヒュッゲしようって言ってみたい
ヒュッゲはデンマークの言葉で「居心地のよさ」という語源があるらしい。寒さの厳しい冬や雨の日が多いデンマークでは、家の中で過ごす時間が長くて、太陽の光が届かない部屋で、いかに心地よく過ごすか工夫するうちに、「居心地のよさ、心の温まる雰囲気」を大切にするヒュッゲが、文化になったらしい。
暖炉の前で猫を撫でるのもヒュッゲ、毛布にくるまってココアを飲むのもヒュッゲ、窓辺のソファーで雨の音を聴くのもヒュッゲ、キャンドルの炎を眺めるのもヒュッゲ、大切な人とのんびり過ごすのもヒュッゲ。
ヒュッゲってなに?と調べるきっかけは、美容院に置かれた雑誌のHSPを特集したページ。その中で「ヒュッゲ」という言葉がたくさん出てきて、そこで紹介されていた本を読んだ。
- 作者:マイク・ヴァイキング
- 出版社/メーカー: 三笠書房
- 発売日: 2017/10/13
- メディア: 単行本
最近ふと、この本の存在を思い出して、読み返してみたら、HSPってヒュッゲの時間を、意識的に持つようにするといいんじゃないかな?と感じた。
1人の時間が必要だし、内面の充電も必要だし、居心地のよい時間を持つことって、HSPにとってとても大切なのではと。そして、「私のヒュッゲ」と名付けることもとても大切なのではと。
照明を暖色系のやさしい色にしたり、キャンドルを灯したり、実際デンマークの方々がしているヒュッゲはとても参考になった。でも照明を買うお金もないし、キャンドルはちょっと倒しちゃったり、そのまま寝ちゃいそうで心配。
すぐ実行できるヒュッゲがいいな。
ソファーの上で、遠赤外線ヒーターに当たりながら、もふもふの毛布にくるまって、ハリー・ポッターを読んでる時がヒュッゲかな。
すごく寒い日に、ふわふわのクッションに座りながら、おしるこを飲んでるときもヒュッゲかな。
育てている盆栽の苔のふわふわに触るときもヒュッゲかな。
日常の当たり前の中に、小さなヒュッゲが埋もれてしまわないように、「私のヒュッゲ」を大事にしたいな。
私は寒さがとても苦手なので、あったかい格好をして過ごすってのも大事かも。
ヒュッゲ探しは楽しそう。
いつかキャンドルの揺れる炎を眺めるのが夢。
光浦靖子さんのブローチ集が全然見つからない
私の変なこだわりは、欲しい本は本屋巡りをして探し求めること。
ついに見つかった瞬間、「あったー!!!もぅさがしたぞ!」と、心の中で本に話しかけながら、手を伸ばして、その背表紙に触れる瞬間が好きだ。
本を大事に抱えてレジに向かう道のり、新しい本を我が家へ迎え入れる初々しい時間も好きだ。
男子がもらって困るブローチ集 (Switch library)
- 作者:光浦靖子
- 出版社/メーカー: スイッチパブリッシング
- 発売日: 2012/05/25
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
手芸センターにならあるか!?と行ってみたけど、見つからない。
地域最大規模の本屋さんで、いつか探すのが夢。
それでもなかったら、仕方ない。Amazonさんにお世話になろう!と調べてみたら、中古しかなかった。(これもへんなこだわりなんだけど、新品がいい。その本を買うことでその人を応援できるから好き)
子供がもらって、そうでもないブローチ集 (Switch library)
- 作者:光浦靖子
- 出版社/メーカー: スイッチパブリッシング
- 発売日: 2014/01/18
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
光浦靖子さんのブローチ作り、自分が身につけるためでもなく、部屋に飾るためでもなく、プレゼントするためでもなく(あの人にプレゼントするという仮定をして、あれこれ空想して楽しんで作るらしい)自分の好きなことに没頭して、自分だけの時間を過ごすために、作ってるところが好き。
羊毛フェルトでブローチ作り、楽しいな。
私は、裏にマグネットをつけて、冷蔵庫に飾るのがマイブーム。
いつか、光浦靖子さんの「男子がもらって困るブローチ集」と、どこかの本屋で運命的な出会いができるといいな。
やめてほしいと本気でお願いした3つのこと
HSPの私は、人から急に触られるとびっくりする。肩を叩かれるだけでも、ビクッと固まり驚く。「え、そんなに驚かなくても…」と変な空気にさせてしまったこともある。
私の肩をうっかり叩いた人が数年後、「あなたの肩を叩いた時、この人は触ってはいけないんだと直感した。あれから一度も肩を叩いてないでしょう?」と告白されたこともある。(配慮をありがとう)
子どもの頃、私を悩ませたのは、元気な子たちがする、背後からの無邪気ないたずら。
いきなり人指し指を脇腹に押し込んできたり(なぜそんなことをするのか尋ねると、身体を曲げる姿が楽しいと答えた)、後ろから膝かっくんされたり(意外な人がいきなりやりだすから侮れない)、背中を強く叩いて逃げる謎の男子がいたり。(君はなぜ逃げる)
数々の無邪気ないたずらに耐え忍んだ。
やめてよーと言っても、その反応がおもしろいのか、繰り返す子どもゆえの無邪気さ。その中でも、本気でやめてほしいと懇願したやつを振り返る。
【やめてほしいと本気でお願いしたことベスト3】
1位 冷えきった手で後ろから首を触ってくること。
(なぜそんなことをするのか尋ねたら、首がきゅってなって挟まれると、手が温くなるからと答えた。そんなぁぁぁあぁ)
2位 プールで泳いでいると、後ろから両足をつかんでくること。(これは今でも不思議なんだけど、普段はクラスでもおとなしい優等生タイプの子だったのに、なぜかプールの授業中だけは、泳いでる私の後ろに来て、両足を何度もつかむ。私はびっくりし過ぎて、彼女の頭を思いっきり蹴ってしまった中2の夏)
3位 親戚の叔父さんがおなかこちょこちょしてくること。(会うたびにやられた。たぶん、あまりに人見知りで笑わなかったから、仲良くなる手段として、こちょこちょが選ばれてしまった)
【やめてほしいと本気でお願いするコツ】(いる?)
笑いながらだと楽しんでる風に勘違いされるので、真剣な眼差しを。
お願いがあるんだと前置きして、相手の意識に染み込みやすいように。二人きりが望ましい。
相手が注目したところで(こちらの表情が真剣だと大抵の相手は注目する)、ゆっくり話し始めること。
私の首根っこを手で触るのをやめてほしいなど、具体的な行動レベルで伝えること。
おすすめは、「昔から、急に触られるとびっくりして、すごい勢いで肘鉄するから、けがさせちゃうといけないし」の言葉。相手にも利点があることを強調できる。
同意してくれたらしっかりと感謝を伝え、私にだけいたずらをしなかった場面があれば、約束を守ってくれてうれしいことを素直に伝える。
追伸
ちなみに1位の冷たい手で首根っこ触られるやつは、大人になってからも一番多いやつ。下を向いてる時に、触りたくなるらしい。でも、そういう無邪気なことをする人って、話せばちゃんとわかってくれる。
細かすぎて伝わないものまね、たつろうさんが好き
12月14日に放送された「ザ・細かすぎて伝わらないものまね」楽しかった!「たつろう」さんという方のネタが大好き。去年たつろうさんが優勝したネタ、「自転車を撤去された人」「コンビニでたばこ買う時にのど自慢みたいになる人」「空中に文字を書く人」は、何度見ても、おもしろくて大好き。
たつろうさんのことが気になりTwitterを見たら、新しいネタが公開されていて、「店員さんの目が気になる」とか、日常あるあるがやっぱりおもしろい!たつろうさんのネタにはまる予感。
私も日常あるあるを見つけるのが好き。駅の改札口を出たあと、別れ際に3回お辞儀をするサラリーマンとか好き。
1回目は今日はありがとうございましたのお辞儀。
2回目は会話を終えてから、お互いにほどよいタイミングで、ではさようならの本日の締めとなる一番盛大なお辞儀。
3回目は、歩き出す時に(もしくは歩き出した後)目を合わせて、同じタイミングで、しっかり目を合わせて、会釈をするお辞儀。
3回目のお辞儀を見るのが好き。
お辞儀をする文化は、相手に自分の首根っこを見せることで、
あなたの敵ではありませと示す日本の文化という話を聞いたことがある。
島国の日本ならではの、和を重んじる文化だな~。
INFP型かつHSPゆえに、たつろうさんの話から、島国の和の話に発展してしまったが、新しいネタが楽しみ。
電車で「スマホを見ながらうっかり微笑しちゃった人」を見つけるのが好き。
人以外の動物にもHSPが存在する理由
HSPはとても敏感な人という意味。1つの集団を、とても敏感か、そうではないか、2つにグループ分けをすると、20%が「とても敏感」なグループに分類されたらしい。HSPは人間だけじゃない。ウサギにも猿にも猫にだって、20%のHSPが存在するってのがおもしろい。
「種族の存続のために、必要な性質」なんだと、HSPである自分を誇らしく思ってみるのが好き。
人以外の動物にもHSPは存在すると知ったときは、ほんとうにびっくりした。
HSPの能力を教えてくれた本があった。
人以外の動物にもHSPが存在する理由がわかる。
「鈍感な世界に生きる敏感な人たち」50ページより以下引用
新たな状況に身をさらされたときに、2つの道が考えられます。1つ目は、真正面から向き合って、果敢に挑戦し、試行錯誤を繰り返してみる。2つ目は、行動に移す前にじっくり観察し、熟慮する。
1つ目の方法をとるタイプは、機敏で、衝動的で、向こう見ずで、冒険心があります。2つ目を選んだ人は油断することなく、慎重で、行動に移す前に物事をじっくり見定めます。
この本の中に、うさぎの群れの話があってお気に入り。
草の少ない草原に来たときに、HSPうさぎは、まず状況を見定める。慎重に足を踏み入れようと、やっと勇気を出した頃には、非HSPのうさぎたちは草を全部食べ終えている。でも、もしそこへ肉食獣が近づいてきたら、HSPうさぎは、敏感に危険を察知して、他のうさぎへ注意を呼びかける。
「鈍感な世界に生きる敏感な人たち」51ページより以下引用
慎重なウサギが、ほかのウサギに注意を呼びかけることで、群れ全体が生き残れることもあります。反対に慎重なウサギが飢え死にし、すばしこいウサギだけが生き残ることもあります。こうして、同じ種のなかに戦略の異なる2つの種類がいるおかげで、どちらが死に絶えても、もう一方の種が生き残り、絶滅を免れられるのです。
HSPと非HSP、どちらが優れ、どちらが劣るのではないと教えてくれた本だった。
危険を察知する能力がとても高いHSP。
とても敏感なのは、わずかな変化をいち早く察知するために生まれ持った能力。
HSPの本は「生きにくさ」という視点から書かれたものが多いが「鈍感な世界に生きる敏感な人たち」という本は、「HSPの能力」という視点から書かれていた。実験結果もたくさんあって、おもしろいし、HSPだからこそ経験できる喜びも、たくさん書いてある。
美空ひばりさんのAI それは、ひばりさんが望んだことなのか
死者は大切な人の心の中に生き続ける。
もらった言葉は心にあり続ける。
人々は心の中で、その人がくれた言葉たちと対話をする。
私は美空ひばりさんの「川の流れのように」を時々ピアノで弾く。
美空ひばりさんの歌は、子どもの頃に昔の映像で観た。その想いを、ちゃんと受け取った。
だから、今でも弾きたくなる。
美空ひばりさんのAIは、ひばりさんの知らない未来の曲を歌って、曲の合間に私たちに語る。
「お久しぶりです。あなたのことをずっと見てましたよ。がんばりましたね。さぁ 私の分まで まだまだがんばって」と。
人々を癒す美しい物語になる。
たくさんの人の知識と技術と努力が合わさって、ここまで完成した作品だ。
あの作品に励まさせた人もたくさんいる。
ひばりさんに会えたと涙を流す人もたくさんいる。
いろんな考え方がある。
NHKでも、「死者への冒涜ではないか」「生と死の境目が曖昧になり混乱する事態が起こるのでは」みたいな意見もあることを紹介していた。海外では、大統領のフェイク動画で悪用例もあるとのこと。
「AIは、使い方を間違えると怖い技術だけど、今回は価値のある使い方ができた」と制作者は語っていた。
私は、美空ひばりさんの意志のないところで、まるで意志があるようにされていることが怖かった。
特に語りのところ。
あの言葉は、「ひばりさんからの語り」ではなく、「ひばりさんから現代の日本人に語りかけてほしい望みの言葉」だ。
死者との対話という個人の心の領域に、AIが足を踏み入れてきたことが、とても怖く感じた。
人は快楽を体験すると、もっとほしいと求めてしまう。
美空ひばりさんのAIが価値のある使い方だとするならば、もっともっと欲しくなるだろう。
あのような形で、自分の知らない未来の曲を、自分の声を学習したAIが歌うこと。
それは、ひばりさんが望んだことなのか。
本当に大切なものは形がないもの。
「川の流れのように」をピアノで弾いて、やさしい気持ちになる。
時を越えて、ひばりさんからなにかを受け取っている。
それでいいんじゃないかな。