図鑑に載ってない虫って映画の感想
時効警察が好きすぎて、小ネタ研究してたら、時効警察にチョロリ出てる!という時効警察好きの方々の情報が気になり、ふせえりさんがチョロリ役でご出演されている映画「図鑑に載っててない虫」をレンタルして観た!
以下ネタバレ含みます
夕暮れ時の川の近くの道を、目玉のおっちゃんがチョロリと歩きながら、主人公から連絡がないことが気になって電話をかけるけど、留守番になったシーンで
「みんなどっか行っちゃったのかな」と呟いたあと…
「チョロリもいつかはどっか行っちゃうのかな」
と呟く場面が、やさしく儚かった
そしてチョロリは
「大丈夫でございやす!
チョロリはいつも兄貴といっしょでありやす!」と
目玉のおっちゃんへ言う表情がぐっとくる
ふたりが目を合わせる時間
やさしい夕焼けの光の下で
川のゆるやかな流れの横で
人間いつどうなるかわからないけど
偶然出会ったふたりが
今一緒の時を生きていて お互いを必要としていて
信頼し合っていること
ほどよい距離感と
お互いの価値観を傷つけることはしない
岩松了さんの「チョロリもいつかはどっか行っちゃうのかな」の「かな」の言い方が超好きだ
死後の世界の体験と聞いたときは、オカルト的なコメディが来るのかな?と思ったけど
想像と全然違う展開だった
死んだように生きていることは、死後の世界を生きていることと同じなんだと感じた
生きてることは自分の喜びが大切で
そこには失って初めて知ったエンドーへの想いのように
たった一人でも自分が会いたい人がいること
その人とくだらないことで笑ったりすることなのかな
赤い車のフロントにゲロを吐いて燃やしてピザを作り出したり、ちょっと汚い映像がちょこちょこ出てくるので、うわぁ!!キモい!!と目を背くことはあったが、日常の当たり前になってる価値観を、ひっくり返してくれる三木監督の世界観を感じた
主人公が死後の世界でエンドーみたいに髪を伸ばしていた姿を見て、彼の記憶の中にエンドーは無意識にでも生き続けていて、髪型も似てきたのかな?なんて、想像すると楽しかった
エンドーがなんちゃって~と両手の指を頭に90度にするポーズをするとき、力入れすぎて出血する場面は、
村上春樹さんの小説によく出てくる「血が流れる現実の世界」を感じた
最後、エンドーの頭から血を吹き出すシーンは、赤い噴水の模型を頭につけてる後ろ姿で終わるのが、めちゃくちゃおもしろかった
三木監督の映画大好き
時効警察も大好き
インスタント沼を何度も見返して小ネタ研究をしているのはもはや趣味
あー楽しかった
ブログに映画の感想書くのって楽しい